我らがフェブキソスタットに新たな効能
嗚呼、フェブキソスタット… でもアロプリノールと比較しただけで?
我らがフェブキソスタットとアルツハイマー病
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フェブキソスタットとアルツハイマー病の
明るい兆を取り上げています!
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-アデニル酸再合成を介した
腎保護効果の質量分析イメージング-
2019/11 慶應義塾大学医学部
尿酸降下薬による代謝制御が
腎障害を抑えるメカニズムの解明
慶應義塾大学医学部内科学(腎・内・代)教室の藤井健太郎研究員、
伊藤裕教授、内分泌時空医学寄附講座の宮下和季特任准教授、
同医化学教室の久保亜紀子助教らの共同研究グループは、
マウスを用いた実験により
尿酸降下薬として用いられるフェブキソスタットが、
腎尿細管細胞のATP再合成を促進することで、
腎障害の進行を抑えることを明らかにしました。
*
腎障害が悪化すると、最終的には、
(末期腎不全)になることが知られています。
近年、
一過性の腎血流低下による急性腎不全を反復すると、
慢性腎臓病へと移行することが注目されていますが、
腎不全進展の詳細なメカニズムは未だ明らかにされていません。
今回、
血流低下(血流不足)による代謝物の量的変化が、
どのように腎障害進行へ関与しているかを検討する目的で、
臓器内の代謝産物を可視化する新しい研究手法である
質量分析イメージングを用いて、
腎動脈クリッピングで腎血流を遮断したマウスの腎臓を観察しました。
*
その結果、
10分間の血流遮断で細胞のエネルギー源となる
腎皮質のATPが80%減少して
腎臓の働きが低下すること、
血流再開後24時間が経過しても
ATPは20%減少したままで、
元のレベルには回復しないことを見出しました。
*
そこで、
ATPから尿酸への分解を抑える薬剤であるフェブキソスタットが、
腎臓の各部位のATP量に与える効果を検討しました。
10分間の血流遮断後、
腎血流を再開したマウスにフェブキソスタットを持続投与したところ、
この薬剤がアデニル酸再合成を介してATPの回復を促進し、
腎障害を抑制することがわかりました。
*
この発見は、
血流不足に伴う腎機能の低下が、
細胞代謝の制御で改善する可能性を示したものです。
有効な治療法に乏しく、
最終的には、透析療法を必要とする重篤な状態に至る
腎不全における、新たな治療戦略の開発につながる成果です。
*
11月14日(米国東部時間)『JCI Insight』 公開
Xanthine oxidase inhibitor ameliorates postischemic renal injury in mice by promoting resynthesis of adenine nucleotides
Kentaro Fujii,1 Akiko Kubo,2 Kazutoshi Miyashita,1 Masaaki Sato,1 Aika Hagiwara,1 Hiroyuki Inoue,1 Masaki Ryuzaki,1 Masanori Tamaki,1,3 Takako Hishiki,2,4 Noriyo Hayakawa,4 Yasuaki Kabe,2 Hiroshi Itoh,1 and Makoto Suematsu2
First published November 14, 2019 - More info
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